福祉タクシーのアークでは、座位が保持できない方のために、寝台(ストレッチャー)もご用意しております。

寝たきりの方の近距離の転院から、関東圏や関西圏までの長距離搬送にも対応いたします。

犬山病院、犬山中央病院、犬山駅西病院、さくら総合病院、江南厚生病院、佐藤病院などの医療機関から、名大病院、名古屋セントラル病院、名城病院、愛知医科大学病院などへの転院の実績も豊富です。
また、県をまたいで、岐阜県総合医療センター、東海中央病院、木沢記念病院、中農厚生病院などの、岐阜県下の医療機関や介護施設への移送実績も豊富にございます。

もちろん車いすやほかの器具と同様に、無料でお使いいただけます!

ストレッチャーでの寝たままの移動は、ぜひアークの福祉タクシーをご用命ください。

使用機材カワムラサイクルRR70NB

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当社で選定した寝台はこのタイプ。メーカーでは簡易ストレッチャーとの位置づけですが、タクシーでの利用を考えるとむしろ医療用のストレッチャーより格段に優れています。
空気入りの大き目タイヤで、パッドも分厚く、乗り心地がとてもいいです。
見た目より軽量ですので、数人で担架のように持ち上げ、段差を乗り越えて自宅に入ったりすることもできます。
当社のものは、点滴棒と固定ベルトを装着可能にしてあります。

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ほぼフラットな状態から、椅子の形状まで無段階で変形できます。
長距離の移動では、眠ったり起きたりされるかたが多いと思います。
眠るときはフラットに寝かせて、起きているときは椅子にしてと、長時間でもとても使い勝手がいいのも特徴です。

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当社がこの寝台を使っている理由

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当社も昔はこのような医療機関で使うようなストレッチャーを使用していました。
このタイプは、頑丈で安定性は良いのですが、使い勝手が悪く、タイヤもパッドも硬くてクッション性は全くありませんので移動時の乗り心地は最悪です。
病院内のフラットな床で使われることを前提に、ストレッチャー上で患者に対して各種の処置を行うことを考えて作られたものですので、このような特性は当然といえます。

しかし、私たち福祉タクシーでは、寝台上での動的な医療行為を考える必要はありません。医療行為といっても点滴くらいです。
タクシーでは長距離でも快適な乗り心地が絶対条件。また、屋外や狭い民家での使用もあり、軽さと取り回しの良さは重要です。

かつて使用していた病院や救急車で使うような寝台は、とてもお客様にとって快適とは言い難く、移動に焦点を当てれば非常に使いづらいものでした。
現在では、お客様にお使いいただく器具として不適当と判断し、弊社では使用しておりません。

ストレッチャーが必要なお客様にはすべてカワムラサイクルRR70をお使いいただいていますが、皆様に快適であるとお褒めの言葉をいただいています。
医師や看護師の方々が同乗する機会もありますが、評価の高い装備です。

ご自宅で療養される方のご参考に

ご自宅で使用するために、RR70のようなタイプの寝台を購入をご検討されている方のために、もう少し詳しくご紹介いたします。
おすすめできる理由はすでに上に書きましたので、弱点を中心にご紹介します。

弱点(この器具が向かない方)
この器具が向かない方は、車いす状にしてご自分で乗り移りたい方です。
車いす形状にした時に、自力ではとても座りにくくなっています。
その理由は、車いす状態にした時のフットレストの収納が不十分だからです。
ふくらはぎサポート&フットレストは背もたれと連動していますが、RR70はフットレストが十分に収納されません。

通常車いすのフットレストは、左右に跳ね上げたり取り外したりできるようになっています。これは、できるだけ座面に近い位置に足を置き、重心をできるだけ座面下に持ってくることで、足の力を引き出し楽に座れるようにするためです。
しかしこの器具は、椅子状にしても、フットレストは取り外しできず収納も不十分ですので、これが邪魔になって足を座面に近い位置に置くことができません。
結果、自力ではもちろん、介助者がいても座りにくく立ち上がりにくいものとなってしまっています。
座面もかなり高く、頻繁に立ったり座ったりする方には向きません。

ストレッチャーの上でおむつの交換などをしたい方。
フラットにした状態だと不安定であることが理由です。
まず、ブレーキが後輪にしかかかりません。前輪は常にフリーですので、床が水平でないと、手を離したら動く可能性があります。
また後ろに転倒防止の補助輪がついていません。乗せる位置が上すぎると、後ろに転倒する危険があります。

フラットにしたままご自分で寝た状態から直接立ち上がったり、ご自分で立った状態から腰かけて寝たりする運用も、お尻の位置によっては転倒の危険があります。
介助者が重心が適正位置に来るように注意していれば全く問題ありませんが、フラットにしたままご自分で乗り移るのは危険です。

上記をまとめると、乗り降りは常にこの器具の特性を理解した介助者がついて行う必要があるということです。
介助者が常に必要となるので、ご自分で乗り降りしたい方にはお勧めできません。

自宅で使う場合の、おすすめできる理由。
ストレッチャーを自宅で使う時に問題になるのは、使わない時に場所を取ることです。
また自宅内での取り回しもとても重要です。
このタイプの簡易ストレッチャーは、使わない時は背もたれを起こして椅子状にしておけば、普通の車いす程度の専有面積で足ります。
このコンパクトさはおすすめできる大きな理由になります。

カワムラサイクルRR70は全介助が必要な方にはかなりおすすめの器具です。
自宅での介護にもきっと役に立つと思います。